雑学…勉強・教育040。
お金のことをもっと知ろう。
①不景気なのに値上がりの謎。
②なぜ景気は良くなったり悪くなったりするのか?
③お金を早く回すには?
④そもそもお金とは?
まずは、①不景気なのに値上がりの謎を解説。
ステルス値上げ。ステルス値上げとは、値段は変えずに内容量を減らすこと。
最近、値上がりしているもの、値上がり予定のもの。
小麦製品、輸入牛肉、食用油・マヨネーズ、コーヒー、じゃがいも、電気料金、ガス料金、ジャム・ホイップ、アルミホイル、冷凍食品、醤油、練り物。
電気料金は、6ヶ月連続の値上がり。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
今まで多かった値上がりの理由。
1、原油が高くなる。
石油と原油の違い。原油は掘り出したままのもの。石油は、原油を加工したものも含めた総称。
世界の経済活動が活発になると、人の移動や工場再開などで原油の需要がアップ。原油価格のアップから様々なものが値上がりする。
例えば、イチゴのショートケーキの場合。
イチゴのハウス栽培の暖房費がアップし、イチゴが値上がりする。
容器のプラスチック製品が、値上がり。輸送費が、値上がり。
ケーキをお店で売る時の、包装紙、電気代が値上がり。
ケーキをのせているアルミ製品。
アルミを作るのには、大量の電気を使う。ボーキサイトを電気分解してアルミを作る。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
2、円が安くなると、物が値上がりする。
円安になると輸入品が値上がりする。
円安とは、1ドル100円とすると、1万ドルの外車は、100万円。1ドルが200円になり、円が安くなった場合は、1万ドルの外車は、200万円になる。同じ車なのに円安の時は、倍支払うことになる。
去年1月は、1ドル約103円。2022年1月は、1ドル約116円。
1ドル100円が、120円になると、輸入小麦は、1万円で買えたものが、1万2000円になる。
小麦、ガス、コーヒーなどの輸入物が値上がり。原材料が輸入品の冷凍食品も値上がりする。
車の輸出の場合は、100万円で売っていたものが、120万円になるため儲ける。
円安の主な理由。
アメリカの景気が良くなり、円よりもドルを買う人が増えるため、円安となる。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
3、天候が悪いと物が値上がりする。
天候は、野菜や果物などの農産物の出来を左右する。
去年11月、カナダの水害で物流が滞り、じゃがいも不足になった。
食用油の原料は大豆。北米産の大豆は、干ばつの影響で生産が減少。
北米産の小麦は、高温・乾燥で、生産量が減少。
日本での小麦の値段の決め方が、普通と違う。
小麦は、安定して供給するために、主に日本政府がまとめて買い付けている。その後、日本国内の製粉業者に売り渡している。日本の小麦生産農家も高く売ることができ、農家を守ることにもなる。
売り渡し価格が、2021年10月、19%アップした。小麦を原材料とするものが、値上がりする。
小麦は、日本人に欠かせないもの。政府は、万が一に備えて備蓄をしている。
政府の方針で、備蓄しているもの。米・家畜の餌になる穀物・原油など。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
今までにない値上がりの理由。
食用油、マヨネーズ、醤油など。
1、新型コロナウィルスの影響で、コンテナが世界中で足りない。
アメリカ国内では、経済活動の復活で、輸入量が増加。コロナで仕事がなくなった労働者たちに給付金を配った結果、今は働かなくてもいいやと思い働かない人が増え、働き手が不足。コロナにかかって出勤できない人もいる。
荷物をコンテナから出し、コンテナを送り返す人が不足。
食用油、マヨネーズ、醤油などの原料の大豆は、北米からの輸入のものも多い。
輸出国の中国は、コンテナが帰ってこない。
コンテナは、中国製が9割で、新型コロナウィルスの影響で、コンテナの増産も人手不足で困難。
2、SDGSが、値上がりの原因に。
17の項目に世界中が取組む。2の飢餓をゼロに。7のエネルギーをみんなに、そしてクリーンに。この2つの目標に大豆が関連している。
バイオ燃料の主な原料は、植物などを加工した油などで、大豆、菜種、とうもろこし、さとうきびなど。バイオ燃料の材料は、成長するときに、二酸化炭素を吸収している。
代替肉(だいたいにく)としての大豆ミート。牛肉を食べるために、牛を育てる。牛のゲップはメタンガス。二酸化炭素より温室効果が高い。大豆で温暖化対策、そして食料不足を解消できるのではないかと思われている。
しかし、バイオ燃料に先進国が力を入れていると、食料としての大豆を使ってしまっている。世界の飢えている人に食料が行かなくなったりする。
また、SDGSに必要な大豆は、値下がりしないだろうということで、投資の対象になり、値上がりに拍車がかかっている。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
日本ならではの理由で値上がりする水道料金。
2043年度までに94%の自治体が、水道料金の値上げという試算もある。
2つの理由。
1、水道管の老朽化。1960から70年代に水道が整備された。水道管の耐用年数は約40年。あちこち水道管破裂の事故が多発している。自治体は水道料金の値上げをせざるをえない。
水道管の交換費用は、1kmあたり1~2億円。バイパスを作り、皆さんが使えるようにしてから、古いものを取り替える。その後、バイパスを取り外すという工程。交換と同時に耐震化も進めている。
2、人口の減少。
水道事業の総費用を世帯数で頭割りすると、1世帯あたりの水道料金は上がる。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
②なぜ景気は良くなったり悪くなるのか?
スーパーマーケットが儲かれば、個人店が打撃を受ける。スーパーマーケットは、売り上げを銀行に預けて、銀行が儲かる。
好景気とは、お金の流れが良くなりと、回ること。
買い物や外食しているのに、お金の流れが悪くなっている理由。
分かりやすく、川に例えてみる。
スムーズに上流より下流に水が流れている。水が蒸発し雨が降り、川上よりまた水は流れてくる。循環している。
ダムや貯水池ができたりすると下流に流れなくなる。流れているところと流れの悪くなっているところが出てくる。全体で見ると不景気でも、よく見ると景気の良いところがある。
山を政府。川の上流やダムは大企業、貯水池が中小企業と考えると、国民は下流になる。国民より上の段階で、お金をため込んでしまって、国民まで流れていかない。
「内部留保」とは、万が一のため、企業がため込んでいるお金。
内部留保の推移。2000年から右肩上がり。2020年、約484.4兆円。
個々の会社にとっては良い事でも、日本全体だと景気が悪いことになる。
高度経済成長期のバブル景気。ダムと貯水池(ちょすいち)もなく、流れはスムーズだった。
今は、企業がため込むようになり、お金が回らない。
新型コロナウィルスの影響で、良くなった企業と悪くなった企業に分かれる。
良くなった企業としては、電気通信・郵便。ゲーム業界。宅配。衛生用品業界。(マスクやハンドソープの売り上げが急増)。大型家電量販店は、空気清浄機、エアコン、冷蔵庫などが好調。また、宅配が好調なため、大手段ボールメーカーは、売り上げがアップ。
大打撃を受け、悪くなった企業は、飲食業界や旅行業界など。
景気も分野によって変わる時代。
企業が内部留保しているので、日本は、30年間、給料が上がらない。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
お金が回っていない原因の一つのタンス預金。
タンス預金とは、銀行に預けないで、家で貯めているお金。
タンス預金などの個人が持つ現金は、日本全体で、約103兆円といわれている。日本の国家予算は、約107兆円。
個人金融資産とは、現金、預貯金、株式、投資信託・商品券など。30年前に比べて、倍増している家計の金融資産は、約2000兆円。
高齢者は、お金を使わない。若者向けのテレビ番組を作り、スポンサーが広告を流す。今は、お金を使う若者がターゲットの時代。
日本はお金が回っていないだけ。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
③お金はどう回っているのか。
政府は、家計に公共サービスを提供し税金を徴収している。家計は企業に買い物などをして、お金を支払い、給料をもらっている。企業は政府に税金を納め、政府は公共事業などを企業に依頼している。
国の景気対策を川に例えると、川幅を広げる。水路を作るなど。
国の大事な役目の1つは、景気を良くすること。政府は、公共事業や財政政策などに取り組むが、今ある企業が維持される。
税金の無駄遣いの建物。人が来ないところに作った高速道路。公共事業をしても景気が良くならない。
水を増やす。金融政策として、世の中に出回るお金の量を増やす。金利を下げる。
アベノミクスがやった、市場のお金を増やして、デフレ脱却。規制緩和で、ビジネスを自由にしたりしたが、国民の給料は、上がらない。
インフレとは、物の値段が上がり続ける状態。物価が上がると、企業が儲かる。給料が上がる。買い物をする。値上げをする。好景気は、物価が少しずつ上がる。良いインフレ。アベノミクスは、少しずつお金を流通させようとした。
給料が上がらず、今は物価だけが上がる悪いインフレ。
給料をあげれば良い。
買いたい、買わないと言う理由から、景気は、上がったり下がったりするのが当たり前。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
④そもそもお金とは?
お金=価値のあるもの。現在では、ただの紙切れを人々に信用させている。
お金の歴史。はじめは、物々交換。食べ物などは、腐って交換できないや、欲しいものでないので交換したくないなどがあり、とっても不便。
誰もが欲しがり、長持ちするものと交換するようになった。
古代ローマの給料は、塩であった。物と塩を交換していた。塩は、ラテン語でサラリウム。英語のサラリーは、これが由来。
中国は、子安貝。物と貝殻を交換していた。中国から来た漢字では、貝が使われている。「買売」「貯蓄」「貴重品」「財産」「貨幣」「賭博」など。
お金の信用。1、誰もが貴重だと思う。2、便利である。
持ち運びしやすい、みんなが欲しがるものとして、金や銀などの貴重品をコイン状に加工して、便利にした。
国が発行しますとお墨付きを出し、金貨、銀貨が生まれた。
現金を持っていなくても、お金のように使えるクレジットカード。
クレジットカードの保有率は、日本は約87%。
世界初のクレジットカード会社は、1950年創設の「ダイナースクラブ」。
アメリカの実業家マクナマラ氏は、後払いで、食事ができる仕組みを作ろうと思った。手帳型の紙製から始まり、1961年プラスチックのカード型になった。
利用者が増加し、クレジット会社が多数誕生した。
日本では、1960年株式会社丸井が発行したのが始まり。
お金じゃないけど、地域限定で使える「地域通貨」もある。
なんでそんな仕組みができたのか?
1929年、アメリカの株価大暴落。1930年代、世界大恐慌。オーストリアのある町では、失業者があふれ、この町で絶対に使ってくれるお金を作ろうと、思った。失業者を雇い、給料の一部を地域通貨で支払う。毎月1回、額面の1%のスタンプを購入。使わないと毎月1%の価値が下がる。
地域限定で利用可能。みんなが使うようになり、町の景気が回復した。
景気対策。コロナの給付金で、クーポンと言う話が出たのも、地域活性化の狙いもあった。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
画像”かわいいフリー素材集いらすとや”より。
銀行の仕組み。
お金を預ける。利子を渡す。企業へお金を貸し、利子を儲ける。
17世紀のロンドン。支払いを金で行っていた時代に、裕福な商人は、金の保管方法に困っていた。頑丈な金庫を持っていた金細工職人のところに行って、預かってもらう。金細工職人は、預かり証を渡す。
金を引き出されても、ある程度残っているなら、これを違う商人に貸すことにした。商人たちが借りに来た。儲けた人は、また預けに来る。うまく循環している。
今の銀行の仕組みができたとも言われている。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
株式会社の仕組み。
会社が、より儲けるために発行するのが株式。
いいアイディアを持っていても、お金がない。たくさんの人からお金を集めて、仕事が成功し、儲かったら株主に配当金を渡す。その会社が必ず儲かるとは限らない。
株式会社の始まり。
1600年頃のヨーロッパは、大航海時代。香辛料が高く売れた。貿易会社を設立。
海上輸送は、危険な航海で、1度の沈没で大損害になる。
お金持ちにお金を出してもらう。船が戻って儲かったら、謝礼を出すと約束すれば良い。リスクを承知で、出資者が殺到した。
1602年オランダ。東インド会社設立。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
映画業界の戦略。5月の大型連休のゴールデンウィーク。
1951年(昭和26年) 5月の連休に公開した映画が大ヒット。5月の3 ・ 4 ・ 5日をゴールデンウィークと名付けた。
2月14日は、バレンタインデー。恋人や夫婦が贈り物で愛を確かめあう欧米の習慣。
日本の菓子メーカーが、女性が男性に愛を告白する日にしようとチョコレートと結びつけた。大成功。
女性から告白する事は、日本にはなかった時代に、チョコレートをあげるだけで、愛の告白になるんですよと広めた。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
資本主義。自由にお金儲けしても良い経済、仕組み。
国の経済が大きく発展してきた。
資本とは、商売や事業を始めるためのお金。
資本主義のメリット。会社がつぶれないように、社員は一生懸命に働く。
資本主義のデメリット。貧富の差が拡大。
資本主義の反対語は、社会主義。社会主義とは、みんな平等になるために、国がすべてを管理する。
計画通りに働いて、稼いだお金は平等に分配する。国民の面倒は全て国がみる。
社会主義の問題、デメリット。みんなサボり始める。経済が停滞してみんな貧しくなる。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
現在、社会主義の国は5カ国。
中国、世界2位の経済大国。社会主義から自由にお金儲けできる経済体制を作った。
資本主義ではなく、「社会主義市場経済」と言う。社会主義だけど自由に稼いで良い。
社会主義の残り4カ国は、北朝鮮、ベトナム、キューバ、ラオス。
市場経済とは、需要と供給で値段が決まり、自由に稼げる。
中国は、社会主義。お金などを国が管理している。貧困から脱却するための新ルールとして、考え出された。共産党に従えば、自由に稼いでオーケー。
一生懸命働く人が増えて、急激に発展した。
工業。外国企業のために経済特区(けいざいとっく)を設置。
外資で、輸入。工場は、中国労働者。そして輸出する。世界の工場となっていく。
現在は、中国は技術力がアップし、品質の良い商品を輸出している。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
中国流のお金の操作。
人民元の一部は、政府が介入して、為替レートを管理している。
日本円は、円高や円安になる。自由な取引の中で為替レートが変動。国がコントロールできない。
お金の価値が安いと輸出が儲かる。人民元が安いから、経済が発展したのでは?ともいわれている。
IMF (国際通貨基金)。中国は、為替操作に当たらないと判断された。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
中国「一帯一路(いったいいちろ)」。
中国からヨーロッパに向かって、陸路、海路の新シルクロード構想。
新たな物流ルートを作って貿易を活性化し、中国の経済成長を狙っている。
ルート上のそれぞれの国の道路や港を整備する必要があり、アフリカやアジアなどの途上国へ、どんどん融資している。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
世界銀行。
アジア開発銀行。返してもらえるかチェックする。
中国は、返済できない国にも高い金利で融資している。借りた側は、自分の人気が上がる。どんどん借りて、お金が返せない。
スリランカは、港を整備。中国は借金の担保だった港の使用権を得た。
借金で中国の言いなりになる国が、増えている?
中国では、格差が広がって社会問題になっている。「共同裕福」みんなが平等に豊かになる。
政府が、各分野で厳しい締め付けを行っている。大手IT企業、芸能界、教育など。中国では、アイドルのファンクラブなども禁止。
中国の富裕層。共産党の一言で、自分たちが危ないかもしれないので、巨額の寄付を開始。
学習塾の規制や廃止。教育格差が生まれて、より貧富の差が広がるため。
中国は、経済よりも国民の支持が重要?
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
今後の日本の経済。
日本の岸田総理大臣。新自由主義から転換し、新しい資本主義。成長と分配の好循環を実現する。
小泉政権の新自由主義。規制緩和して、自由にお金儲けできる。
経済成長は続けながら、給料を上げる方針。
看護、介護、保育で働く人の賃金は、国で決めることができる。2月から、月1~3%程度を段階的に引き上げる予定。
民間企業の給料までは、国は口を出せない。政府は、給料を上げれば、企業の法人税を減税すると。
中小企業は儲けがなく、法人税を払っていない。政府は、給料を上げるために補助金を支給。
給料アップで景気を良くしようとしている。みんなが景気が良くなりそうと思って、買い物をすれば、景気は良くなる。
心配な人が多いとお金を使わない。景気が良くなりそうと思う人が増えると良い。
2022年1月8日”池上彰のニュースそうだったのか”より。
(雑学の日付や番組名、内容は、メモより書き起こしておりますので、間違いや内容の誤解釈などありましたら、ご指摘いただけたらと思います。ブログに貼り付けています画像は、『たっぷり素材 PIXTA』と『筆まめ』『筆ぐるめ』の素材です。他者さまの画像引用の場合は、明記いたします)