生物はなぜ死ぬのか。小型水中ドローン。宇宙工学、海洋研究、人類進化学、ロボット他。


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雑学…理科・動物016。

生物はなぜ死ぬのか?

本「生物はなぜ死ぬのか」の著者、小林武彦先生。
東京大学定量生命科学研究所教授。生物の誕生や進化。
新書大賞2022年の第2位の話題の本。
①日本人の平均寿命。男性81.47歳。女性87.57歳(厚生労働省2022年発表)。
2500年前の縄文時代の平均寿命は、15歳。狩りで事故死が多かった。また、病気や栄養不足により、乳幼児の死亡率が高かった。
弥生時代は、約20歳。
平安時代は、約30歳。
鎌倉・室町時代は、戦争が多く、平均寿命は20歳代。
江戸時代は、約38歳。
明治時代は、男性約43歳、女性約44歳。それから約100年、現在に至る。
人の寿命は、他の生物と違って、社会の状態が大きく影響している。
②生物をAグループとBグループに分けてあります。その違いは何でしょう。
Aグループ。かえる、うさぎ、蝶々。
Bグループ。ヒト、ライオン、鷲。
答え。Aグループは、他の生き物に食べられる生き物。食べられて死ぬアクシデントが多い。
Bグループは、他の生き物を食べる生き物。大型で、死因は寿命の場合が多い。
2022年6月18日”世界一受けたい授業”より。
画像”かわいいフリー素材集いらすとや”より。

③寿命が長い順に並べてください。
ゾウガメ、ハムスター、ヒト、ベニクラゲ、ツル。
答え。ベニクラゲ。寿命はない。
ゾウガメは、約150年。
ヒトは、約85年。
ツルは、約40年。鳥類は体が大きいほど長く生きる。雀は1年3ヶ月。
ハムスターは、約2年。2ヶ月で成熟して子供を産む。年に何度も出産。短命でも多くの子孫を残す。
ハムスターよりも大きいカピバラは、約10年、ビーバーは、約20年。
哺乳類の心拍数は、一生で、約20億回と言われている。
ハムスターは、心拍数が速い。
ヒトは、心拍数から考えると、寿命約50年になる計算。猿・チンパンジーは、50年。人だけ長生き。
④ベニクラゲ。
クラゲの寿命は約1年。ベニクラゲには、寿命は無い。若返りを繰り返している。
2022年6月18日”世界一受けたい授業”より。

⑤ハダカデバネズミ。
ハムスターの10倍の長寿の理由。
1、地下で生活。低酸素、栄養少なく生きられる。
2、仕事を分業することで、ストレスが軽減して長生きになる。
女王だけが子供を産む。他の個体が、子育てをする係、巣を守る係、餌を集める係など、いろんな仕事を分業している。
分業のメリット。ストレスが軽減される。余暇ができ、昼寝ができる。長寿できると考えられている。また、時間ができるので、教育ができる。良い循環で、ハダカデバネズミは、30年生きられる。
ミツバチも分業している。女王蜂のみ出産。蜜を集める仕事や巣を作る仕事など。
人間は、子育てを社会全体でサポートできれば、少子化対策になるかもしれない。
2022年6月18日”世界一受けたい授業”より。

⑥カゲロウ。
約3億5000万年前から地球に生息していると言われている。幼虫は、水中で2~3年生きる。
羽化して空を飛ぶ。成虫になると数時間で死ぬ。数時間で死ぬので、成虫のカゲロウには口がない。エネルギーを必要としないため、餌を探す時間や食べるための口など不要。他の動物に襲われる危険も減らせ、睡眠時間も必要ない。
成虫になるとオスとメスで交尾。オスはその後、寿命が尽きる。メスは水面に着地して寿命が尽きる前に卵を産む。
⑦生物はなぜ死ぬのか?
答え。進化するため。
約6500万年前に地球に隕石が落ち、恐竜が絶滅した。おかげで哺乳類が進化した。
人生から言うと「死」は、終わりでゴール。
生物の長い歴史の中では、「死」は、進化の始まりで原動力。
生まれると言う事は偶然で、利己的。死ぬのは、利他的で公共的。
2022年6月18日”世界一受けたい授業”より。

小型水中ドローン

水中ドローンの製造・販売・開発。
伊藤昌平先生。「Full Depth フルデプス」と言う会社を設立。
深海魚を見るために、マシーンを自分で作った。
従来は、水深100mより深くは、潜れ(もぐれ)なかった。また、深海調査は、4トンもの重さの機械装置。流れで映像が乱れないように、ケーブルも太かった。
小型水中ドローン。ケーブルを細くしてコンパクトにした。
Dive Unit 300。7つの推進機が付いている。正面に4つのライトがあり、よく見えるようになった。グリッパーと言う手を付けると、生物をつかむことも可能。
機械が小さいとケーブルが流れを受けて引っ張られ、動く。ケーブルをできるだけ細くし、重量28kgでも、バランスを取れるようにした。水深1000mまでもぐれる。
操作方法は、ゲームのコントローラーを使い、簡単。
貴重映像の撮影ができるようになった。また、魚や海の生態以外に、潜水士にかわりダムの点検を行うなど、無限の可能性をも秘めている。
今後は海のストリートビューも完成させたいそうです。
2022年6月18日”世界一受けたい授業”より。
写真は、Full Depth フルデプスのホームページより拝借しました。

深海の生物や様子。
人類が見た事ある水中の領域は、ごくわずか。
コトクラゲ。79年ぶりに発見されたクシクラゲの仲間。グリッパーを使い、捕獲に成功。新江ノ島水族館に展示、飼育されている。
タカアシガニ。水深465メートル。餌をセットしての映像。深海には餌が少ないので、餌をつかんで離さない。
タチモドキ。タチウオの仲間。群れで、立ち泳ぎをしている。
クモヒトデ。長い腕が5本ある。
カナド。魚のボディーに足があり、地底を歩くように移動。
アナゴ。水中に餌を設置すると、臭いを嗅いで、集まってくる。鼻が優れている。
ナガヅエエソ。黒と白のツートンカラーで、顔の前にアンテナを広げている。
たぎり。火山ガスの噴出する様子。
2022年6月18日”世界一受けたい授業”より。

東大での講義&研究

東大での講義&研究。宇宙工学。
東京大学大学院工学系研究科の宮本英明先生。惑星地質学や比較惑星を研究。
人間が将来使える資源を調査している。世界中で宇宙を調査している。地球人の地球外天体への探査は、止められない勢いがある。宇宙資源の争奪戦になるのではないか。
先生が、天体の表面を研究する理由は、人間が、将来使える資源がその天体にあるかどうかを知るため。
土星の衛星タイタン。湖のようなものが見える。環境負荷の低いエネルギーの液化天然ガス(LNG)が発見された。石油、天然ガスの埋蔵量が、地球の約100倍と言われている。
木星の惑星イオ。硫黄でできている。薬品や衣料品で使われる硫黄が発見された。
火星。地球の3分の1の重力。2021年12月現在、火星では探査車3台、探査機8機が、調査している。
火星で発見された人類にとって必要な資源の鉄。人類の文明全体から考えると、産業革命以降、ものすごい勢いで資源の鉄を消費している。将来、宇宙の資源が必要になる時が来る。世界中で資源の獲得を含めた探査競争が生まれている。
月。50年前、月には有益な資源は見つからなかった。科学探査は、50年前から続けられている。
今また、月に注目している。氷が資源として宇宙探査発展のカギになるのではないかと。氷は、ロケットの推進剤や、ものを溶かす溶媒になる。宇宙で使える資源。
隕石。地球に降ってくる隕石。一日10t。鉄とニッケルの合金の隕石など。
隕石は売買する機関がある。研究機関が買う場合や、コレクターが買う場合もある。値段は上下する。
宇宙法。宇宙空間の探査と利用における国家活動に関する法律。
宇宙の資源は誰のもの。宇宙法では、個人に対する法律がまだ決められていない。
NASAのアルテミス計画。月面有人探査と将来の火星探査を目指す国際宇宙探査計画。
日本は、宇宙ステーションの国際居住棟の構築に参加。民間も参加。宇宙に人が住むのは、20、30年後かも。
人類以外に知的生命体はいないのか?まだわかっていない。
2021年12月21日”林修の今でしょ講座”より。

東大での講義&研究。海洋研究。
東京大学大気海洋研究所の佐藤克文教授。ウミガメが産卵場に戻る謎に挑んだ先生。
ウミガメの生態の謎。ウミガメはどうやって産卵した場所に戻ってくるのか。ウミガメの甲羅にカメラやGPSをつけて、リアルな行動を観察。
「バイオロギング」。動物の背中やお腹にカメラやGPSなどの装置をつけて、記録を取ることを言う。
ウミガメは、長時間的にはまっすぐに進んでいるように思うが、短時間的記録によると、時々30分ぐらいぐるぐる回っている。コイル状に進みながら一定の方向へと進んでいた。
地球物理学の教授に「カメが回るんだよね」と相談すると、「私たちも地磁気を測定するときに回る」とおっしゃった。潜水艦を使って、地球の地磁気を精密測定するときには、回ると言う話も聞いた。
「地磁気」とは、地球が発している磁気のこと。地球の磁気は北が1番強い。地磁気を計測すれば、北の方角がわかる。
一応ウミガメは、自分が孵化(ふか)した砂浜に戻ると言われている。ウミガメは、卵から砂浜に埋まって孵化して出てくる間に、磁場などを記憶しているのではないかと想像するのですが、実証した研究はまだない。
子ガメが大人になるのに、何年かかるのかもまだわかっていない。
先生の結論。ウミガメは体内に地球の磁気を測定できる方位磁石を持っていたから、産卵した場所に戻れるのだろう。
人間でも、昔の船乗りは磁場がわかっていたと言う説がある。また、ペンギン、オットセイ、クジラ、サメもぐるぐる回っていた。
ウミガメの観察により分かったこと。
ウミガメの主食は、ウニやカニだと思われていたが、主食はクラゲだった。数時間に50回もカメがクラゲを食べるところをカメラがとらえていた。
「バイオロギング」の活用。
熊にGPSをつける。生息地が分かり、被害を未然に防ぐ。
魚にGPSをつける。絶滅危惧種の保護など。
佐藤教授いわく。「期待もしていない予想もしていない動きがあったら、なんだこれはと調べたくなる。研究をすればするほど宿題が増えていく感じが好き。一生ワクワクする」と。
2021年12月21日”林修の今でしょ講座”より。

東大での講義&研究。人類進化学。
人類進化学者の海部(かいふ)陽介教授。アジア地域を中心に化石などから、「人類の進化」を研究。旧石器時代の謎を自分で冒険して解いた先生。
東大の中に博物館がある。一般の方も来館できる。
人類の謎。人類はどうやって海を渡ったのか?
わからない事は自分でやってみる。3万年前の旧石器時代の道具や材料で海を渡れるのかを実験。
貝殻で作られた刃物、槍、石の斧など。草や竹、木など。
実験。台湾から与那国島(よなぐにじま)までの約200km。男6人女1人、もしくは男6人で、黒潮を横断できるのか。男6人女1人と言うのは、3万年前に移住目的であれば、女性も必要であったと思われるため。
1、草の船で渡ってみた。草を束ねた船は、存在していた。試行錯誤の上の草の船で、チャレンジ。黒潮を横断できず流される。
2、竹の船で渡ってみた。貝殻で竹を切る。試行錯誤の上の竹の船でチャレンジ。黒潮を横断できずに、北に流される。
3、丸木舟(まるきぶね)で、渡ってみた。丸木舟(まるきぶね)は、縄文時代の主力船で、スピードと強度が優秀。
石器時代に直径1mの木を切る技術があったのか。石の斧で木を倒してみる。木を切り倒すのに6日かかった。内側をくりぬく。
丸木船でチャレンジ。実験2時間で黒潮に突入。20時間後、黒潮を横断した。与那国島(よなぐにじま)を目指す。45時間で島が見えた。
実験の途中で気づいたこと。船の上では喧嘩はできない。協力しないとたどり着けない。
クロマニヨン人のイメージから推定し、旧石器人の姿を復元したら、現代人と変わらなかった。槍を持つ服をちゃんと着た狩人。
動物の皮と骨で作った縫い針で着るものを作っていた。槍を遠くに正確に投げるための補助具も見つかっている。またその補助具には、鹿の彫刻などがあしらわれていた。
旧石器人は、現代人と変わらない知力を持ち、海に出始め、新たな世界を切り開いてきた。
先生の伝えたいこと。人間には好奇心や挑戦心がある。人間ってやればできる。人間の持っている本来の力は凄い。
2021年12月21日”林修の今でしょ講座”より。

東大での講義&研究。ロボット。
大学院情報学環の山川雄司准教授。人間を超えるロボットを開発した東大のガリレオ先生。世界各国から学生が集まる。いろんな計算をしながらロボットを動かす。
じゃんけんに絶対勝つロボット。
じゃんけんロボットの秘密。肉眼で見えない速さで、後出しをしている。人間が手を出した後のわずか0.0 2秒で、じゃんけんに勝つ手を出す仕組み。手のようなロボットの側の箱の中にカメラがあり、ロボットが超高速で画像処理をしている。
人間の動きを高速で後追いする技術。今までのロボットは遅かった。人間の命を救うロボット開発に役立てる。
手術ロボット。遠隔操作でもタイムラグのないことを目指している。
人間が立ち入れない危険地帯でタイムラグなく作業できるロボットの開発。など。
2021年12月21日”林修の今でしょ講座”より。

魚の豆知識

ヒラメ。
左ヒラメ、右カレイで魚を見分ける。子供のヒラメは、普通の魚と同じで、縦に泳ぐ。目の位置も両側に付いている。成長とともに目が移動し、泳ぎ方も横になって泳ぐ
2021年6月5日”世界一受けたい授業”より。

(雑学の日付や番組名、内容は、メモより書き起こしておりますので、間違いや内容の誤解釈などありましたら、ご指摘いただけたらと思います。ブログに貼り付けています画像は、『たっぷり素材 PIXTA』と『筆まめ』『筆ぐるめ』の素材です。他者さまの画像引用の場合は、明記いたします)